＝最終宣告されたい人＝

私が元夫と結婚を決意させた日
職も落ち着き3年が経過した頃
私は結婚なんて考えてなかった男に
「別れても、もう平気だよね」
そこから始まった。
これなら、この人も生きていけるだけの地盤を作った。
正式に別れたいから私の母と義理の父から
私の気持ちを伝えてもらうようにした。
「娘には何もいりません。別れてくれませんか」
そう代弁してくれたのだ。
「ふざけんな。なめんなよ。なんで、こんなに旨くいっているのに？」
義理の父に殴りかかるとこに母が熱いコーヒーをかけた。
怯んだ男は包丁を持ち出し隣の店の店長に警察を呼ばれた。
私は、この人がここまで取り乱すことを知らなかった。
ずるがしこい男は警察がくるころには包丁は捨てていた。
でも私がその時胸に思ったことは親が思うこととは正反対だった。
「そんなに私を好きでいてくれるなら結婚します」
3年同棲して何かわかったわけでもない。
どれくらい自分を思ってくれているかどうか？
じゃなかったんだよね。
この女を好きでいる自分が好きな男だった。
この人の身代わりにクサイ飯も食ったし
借金癖にも泣かされた。
でも所帯をもてば
変わってくれるはず
そう思った女の浅はかさ
私に好きな人がいると言った夜、男は同じことしたよ。
最初は優しい冷静な男を演じた。
でも自分を殺すことはできなかった。
今までの自分を否定されたくなかった。
男は私にナイフを向けた。
あの時と同じように。
2回は通用しないよ。
私を本当に愛していたら、こうならなかった。
私が夜昼働いていて見て見ないフリできるんだもん。
強い男だよ。1人で立派に生きていける。
むしろ1人じゃないと無理。
そう言ってやらないと死ねない？
死んでもらいまひょ。
はっきり言ってあげる。
私から「貴方が嫌いです」って・・・・