=車で野宿=

2002年8月13日
母に無理やり急いで頼んでいた印鑑証明を貰いに
RIOと品川まで行く。
今日から私は無職の家無き子だ。
体も精神的にも疲れていた。
やはり家を先に決めないと何も始まらない。
先日、見に行った高台の一軒家は広いが家賃が高かった。
散々、迷って「このままではいけないよ」っていうRIOに従うことにする。家を決めれば職も決まるだろうということで高台の築40年の家を借りるつもりになった。
母は品川の駅の改札に来た。これから出勤だとかで少し早めに家をでてくれたらしい。
RIOとは初対面だ。
辛口な母は、どんな印象をRIOに持つのだろうか?
まして「会って2ヶ月で一緒に暮らす」と言い出した、「無謀なことを娘にさせた男」と思ってることだろう。
私は昔から臆病で軽はずみな行動はしない。
それを知っているはずの母は驚いていた。
かといって一度言い出した時には人の話をを聞くような娘でもない。反対する気もないらしい。
「行きがかり上、そうなった」としか説明している時間がない。
母とRIOとコーヒーをすすりながら借りる家の保証人になってもらうための印鑑証明を受け取った。
時間がなくて15分ばかり緊張気味のRIOを混じえて話をした。
会計をしながら母が私の耳元で小さく囁いた。「今度は随分、かわいらしい人を選んだわねぇ」
「貴女に何も言われたくないわー」って言いかえそうとしたけど止めた。笑って店を出た。
まだ日差しは強くないがココには私の知り合いが多すぎて長居は出来ない。
母と別れRIOと2人、私の「元自宅」へ向かう。
今日は私の手荷物を入れ替えにいかなくてはいけない。
前から主人と約束していた日だった。
洗濯物がカバンに沢山になっている。
着替えも補充したかった。
私とRIOは14日にレンタカーの手配をして私の荷物を運び出す算段をしている。
14日は八王子で話し合いの続きをするはずだった。
主人は八王子に向かうため、家を留守にする。
その間に荷物を出そうと思っていた。
そう考えても主人と会うのは怖い。
RIOに付いてきてもらう。
最初はRIOを部屋に入れるのを拒んだ主人だったが「外で待っている」と話したら「呼んでこい」と言い出した。
しばらくは怖い場面ではあったが、なじるだけ2人をなじって納得したらしい。
半べそをかいて私は部屋を出た。
日も暮れた頃、大きな手荷物を持って「もう帰ることのない家」を後にRIOと駅に向かう。
駅からRIOの自宅まで車を取りにいく。
今夜は経費節約で車で2人で眠るつもりだった。
RIOの自宅近くは京浜地区で埠頭には市場や海岸線に沿ってトラックターミナルがあった。
車でRIOのテリトリーを見せてもらった。
城南大橋の干潟と海は夜だったせいで暗く何も見えなかったが寂しいくらいに静かだった。
京浜大橋の海浜公園に車を止めてシートを倒して横になる。
RIOは寝苦しいみたいだ。
私は車の中で寝るのは慣れている。
よく一人で朝まで車を出していたから平気だった。
別に無理して眠らなくてもイイと思っていた。
考える時間はあまり持ちたいと思わなかったが、考えなくてはいけない時もあるのだと自分を責めていたのかもしれない。
RIOの寝息を確認できた頃、私は何も考えまいとしても頭の中をグルグルと今日までの出来事が廻っていた。
結局、朝方まで寝付くことはなかった。
明るくなったころRIOが目を覚ます。
「体が痛いよ」言いながらシンドイみたいだ。
私は日が差してきた外を眺めながら人事みたいな自分がいると思ってしまう。

もうじき本当に安らぐ日が来るのかさえ
確信がないまま朝ごはんを求めて車をだした。

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