=台風の日に=

2002年7月10日
台風が近づいているのに朝はやくから家をでる。
デートは山梨のワイナリーのはずだった。。
私が好きなワインを飲みにいこうと彼が誘ってくれたのだ。
「どうしようか?」っていいながらも台風が追いかけてくる。。
直撃は間違いないので遠出は帰ってこれなくなる可能性あり。
それでもRは車を走らせてくれた。。
相変わらず横殴りの雨はひどくなる一方。
でも、こんな場面もステキ。。
ドシャ降りの雨に洗われながら時間が流れる。
車には私の好きな曲がたえず流れている。
横顔で話す彼は子供みたいに無邪気。。とても年上にはみえない。。
とりあえず予定を変更して高尾に向かう。
いつもは賑わう参道も人影もない。。
昼時ということで、お蕎麦屋さんへ入る。
私は蕎麦にはうるさいがナカナカいけてる。。
久しぶりに美味しいのとであった。
また雨の中、車を出す。途中、「ホテルで飲もう」ってワインを買ってくれた。
内心(ホテルでワイン飲んだらまずいでしょう)って思うがキライじゃないから困る。
むしろ大好物だった。
相模湖まで車がいくと、これ以上先は断念して橋の下にホテルに彼は入っていく。
植え込みや花たちは整備されオーナーの意気を感じるホテル。
これはペンションの作りのようで。中へ入るとらせん状の階段がある。
部屋もかわいい。
窓を開けると下には川が流れ、窓辺には青い葡萄がなっていた。
私は、こういうたぐいのホテルには抵抗があった。
でも、「2人の時間をお金で買う」のだと思うようになった。
同じ空間にいられるなら構わないと。
そんな私の気持ちを知ってか知らずか部屋でくつろぐ私をRは許さなかった。
背中から、そろそろとイタズラしてくる。
買ってきたワインを頂きながら、彼の好きな様にされる。。
酔いがまわる。。彼は何回も私を抱いた。
かなり長い時間そうしていた。。少しだけ開いたカーテンを気にしながら。

夕方、クタクタになりながら帰路へつく。
でも、時間はあと少しあるの。
今日は丸一日、時間を取った。会社も休んで。
夕飯を兼ねて少し飲む。
イロイロな話をした。自分達自身のこと、ネットのこと。
帰り際、Rは他に女性の存在があることを口にする。
そう彼には他の女の匂いがしてた。それは言わなくてもよかった。
時間に流されるつもりだったから。。
Rは自分なりに考えるといい、私はそれ以上は聞かなかった。
いや、聞けなかった。
ずっとこのままで居たかっただけ。。
素直になれない自分がまだココにいる。

あと少しの時間をまた台風のいる街へでる。
みなとみらいから山下公園へ車を向ける。
気味が悪いほど誰もいない道。。。ドリャ降りの中、、
彼は桟橋ちかくに車を止めた。。狭い空間は雨の中に
溶かされてしまう気がする。
私は帰りたくないって叫んでた。心の嗚咽のように。
Rに抱かれて泣かないはずの私の頬は涙に濡れていた。

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